※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています。
「今日、株を売って利益が出ました。このお金、そのまま銀行口座に振り込めますか」——山崎の副業相談室には、こうした質問がときどき届きます。結論から書くと、売った当日に銀行へ引き出すことは、原則としてできません。株の売買には「売買が成立した日」と「お金と株が実際に入れ替わる日」があり、後者が来るまで現金として動かせないからです。
山崎正義は、投資で一発逆転を狙って300万円を失った経験があります。当時いちばん痛かったのは値動きそのものよりも、「いつ、いくら手元に戻るのか」を把握していなかったことでした。支払日が決まっている生活費を株の売却代金で埋めようとして、入金が間に合わない。この種の事故は、値動きの読みではなく、受渡日という事務のルールを知っているかどうかで決まります。
この記事では、約定日と受渡日の違い、営業日の数え方、買うときの入金期限、そして「即日出金」をうたう業者に注意すべき理由までを整理します。特定の金融商品をすすめる記事ではありません。制度は変更されることがあるため、最終的な日付や条件はご利用の証券会社の公式案内で確認してください。
結論:引き出せるのは「受渡日」から。国内株は約定日を含めて3営業日目
先に結論です。国内の上場株式は、売買が成立した日(約定日)を1日目として数えて3営業日目が受渡日になります。約定日から数えると2営業日後なので、市場ではこれを「T+2」と呼びます。日本の株式市場は2019年7月16日の取引分から、この受渡日に移行しました。
- 売ったとき:受渡日に売却代金が証券口座へ入り、そこから銀行口座への出金手続きができるようになります
- 買ったとき:受渡日までに買付代金を証券口座に用意しておく必要があります
- 数えるのは営業日:土日・祝日・年末年始の市場休業日は日数に入りません
- 証券口座に入るのと、銀行に届くのは別:出金の締切時刻や着金日は証券会社ごとに違います
つまり「売ったお金をいつ使えるか」は、受渡日+出金手続きにかかる日数で決まります。株を買うところから順番に確認したい方は、株式投資の始め方ロードマップ|口座開設から税金・詐欺対策まで5ステップで整理を先に読むと、この記事がどの段階の話なのかがはっきりします。
すでに申し込んでしまった方、いま勧誘が届いている方へ。山崎の副業相談室(LINE・無料)では、届いているDMや契約の画面を送っていただければ、これまでに調査した事例と照合してお答えしています。返金・解約の進め方も個別にご案内します。友だち追加は無料で、いつでもブロックできます。

約定日・受渡日・着金日は別物|3つを分けて考える
混乱のもとは、ひとつの取引に日付が3つ出てくることです。まず用語を分けます。
| 用語 | 何の日か | このとき起きること | 読者が誤解しやすい点 |
|---|---|---|---|
| 約定日(やくじょうび) | 注文が成立した日 | 売買価格と数量が確定する。損益の金額もここで決まる | 「売れた=お金が入った」ではない |
| 受渡日(うけわたしび) | 代金と株が実際に入れ替わる日 | 売却代金が証券口座に入る/買付代金が引き落とされる | 「約定日の2日後」ではなく「2営業日後」 |
| 着金日 | 銀行口座にお金が届く日 | 証券口座から出金依頼した資金が銀行に入る | 受渡日と同じ日とは限らない。締切時刻を過ぎると翌営業日以降 |
税金の年をまたぐかどうかも、約定日ではなく受渡日で判定されるのが原則です。この点は年末に効いてきます。損失を出した年の扱いについては損益通算と繰越控除の基本|複数口座・複数年にまたがる損失の扱い方で整理しています。
受渡日の数え方|土日・祝日をまたぐと後ろにずれる
数え方は「約定日を1日目として、営業日だけを3つ数える」です。実際にカレンダーに当てはめると次のようになります。祝日が入らない前提の例です。
| 約定日 | 2営業日目 | 受渡日(3営業日目) | ポイント |
|---|---|---|---|
| 月曜 | 火曜 | 水曜 | 週の前半はそのまま3日 |
| 木曜 | 金曜 | 翌週の月曜 | 土日をまたぐので暦では4日後 |
| 金曜 | 翌週の月曜 | 翌週の火曜 | 暦では4日後。金曜売却はここを忘れやすい |
ここに祝日や年末年始の休業が重なると、さらに後ろへずれます。ゴールデンウィークや年末年始に「売ったのに何日も入金されない」と感じるのは、多くの場合この営業日カウントが原因です。連休前に売るときは、カレンダーで受渡日を先に確認しておくと安心です。
米国株はどうなる?現地の受渡日と国内の受渡日は別に決まる
米国株は少し事情が違います。米国の市場では2024年5月28日の取引分から、現地の受渡日が約定日の翌営業日(T+1)に短縮されました。ただし、日本の証券会社を通じて買う場合、私たちの口座に反映される「国内受渡日」は各社が別に定めています。現地が短縮されても国内の日程は変えていない会社もあります。
加えて米国株では、時差によって「現地の約定日」と「国内の約定日」がずれること、円貨決済か外貨決済かで為替の適用タイミングが変わることも、入金までの日数に影響します。為替が資産額にどう効くかは円高・円安で米国株の資産額はどう変わる?「株価×為替」の計算と、為替に振り回されない持ち方で扱っています。
買うときの受渡日|入金が間に合わないと何が起きるか
受渡日は売るときだけの話ではありません。現物株を買った場合、受渡日までに買付代金を証券口座に用意できていないと「不足金」の扱いになります。多くの証券会社では、不足金が生じると保有株を会社の判断で売却して精算する、一定期間は新規の買付ができなくなる、といった対応が定められています。
もうひとつ、初心者がつまずきやすいのが、売却代金をその日のうちに別の株の購入に使えるかどうかです。買付余力としてすぐ反映される会社もあれば、そうでない会社もあります。また、同じ資金で同じ銘柄を1日のうちに売ったり買ったりを繰り返すと、現物取引では認められない差金決済に当たる場合があります。注文の出し方そのものに不安がある方は株の注文方法の基本|成行注文と指値注文の使い分けをやさしく解説もあわせてどうぞ。
受渡日を知らないと困る5つの場面
山崎正義が相談を受けてきたなかで、受渡日の知識が効くのは次の5つの場面でした。
| 場面 | 何が起きるか | 先に確認すること |
|---|---|---|
| 配当・株主優待の権利 | 権利付最終日までに約定していないと、その回の権利は得られない | 権利確定日から逆算した最終売買日 |
| 年末の取引 | 受渡日が翌年になると、その年の損益に含まれない | その年の最終受渡日と最終売買日 |
| NISAの非課税枠 | 枠の使用・復活の判定が年をまたぐ場合がある | 年末の買付・売却の日程 |
| 支払日が決まっている出費 | 入金が間に合わず立て替えが必要になる | 受渡日+出金の着金日 |
| 証券口座の乗り換え | 受渡前の資金は移せない | 全部売却してから出金までの日数 |
1つ目の権利まわりは特に間違えやすい部分です。詳しくは配当金はいつもらえる?株主優待はいつ届く?権利確定日・権利付最終日から受け取りまでの流れにまとめてあります。3つ目については、口座の種類ごとの違いを証券口座の選び方入門|特定口座・一般口座・NISA口座の違いをやさしく整理で確認しておくと迷いません。
「今すぐ現金化したい」と思ったときに考えること
受渡日を待てないほど急いでいる、という相談もあります。信用取引を使えば手元資金より大きな取引はできますが、それは現金化を早める手段ではなく、損失が預けた資金を超えるおそれのある別の取引です。生活費の穴を埋める目的で使うものではありません。
山崎正義が300万円を失った時期を振り返ると、危なかったのは相場を読み違えた瞬間ではなく、「今すぐお金が要る」という状態で投資の判断をしたときでした。順番としては、まず数か月分の生活防衛資金を投資とは別に確保しておき、株のお金は受渡日のサイクルで動くものと割り切るほうが、結果として判断が安定します。
「即日出金」「出金保証」をうたう業者には注意する
ここは当サイトが最も多く相談を受けている領域です。国内の登録を受けた証券会社であれば、受渡日というルールは市場の仕組みとして共通しています。にもかかわらず、SNSや広告で「当社なら即日出金」「出金保証つき」「特別枠なので受渡を待たなくていい」と説明してくる相手がいます。山崎正義の調査では、こうした説明は次のような形で出てくることが確認されています。
- 海外の取引所を名乗るサイトで、画面上の残高は増えるが出金だけができない
- 出金しようとすると「税金の前払い」「手数料の入金」を先に求められる
- 担当者を名乗る個人がチャットで「今日中に手続きすれば出金できる」と急がせる
- 金融庁の登録一覧に商号が見当たらない、または似た名前の別法人を示してくる
受渡日という言葉を持ち出して「うちは特別に早い」と説明された時点で、いったん立ち止まって構いません。相手が国内で金融商品取引業の登録を受けているかは自分で確認できます。手順は無登録業者の見分け方|金融庁の登録一覧で「商号・登録番号・業務の種類」を確かめる4ステップに書きました。勧誘の型そのものを知っておきたい方は投資詐欺の典型手口と見分け方|「絶対儲かる株情報」が届いたときの確認手順もご覧ください。
出金のルールは証券会社ごとに違う|口座を作る前に見る3点
受渡日は市場共通ですが、その先の出金は会社ごとに条件が異なります。口座を開く前、あるいは今の口座を見直すときは、次の3点を公式ページで確認しておくと、入金予定の見積もりがずれません。
- 出金手数料:無料か、回数制限があるか、提携銀行かどうかで変わるか
- 出金依頼の締切時刻と着金日:当日扱いになる時刻と、実際に銀行へ届く日
- 売却代金の買付余力への反映:受渡前に次の買付へ回せるかどうか
コスト全体の比べ方は株の売買手数料の仕組み|比較するときに見る5つの場所と、見落としやすいコストで扱っています。なお、国内で金融商品取引業の登録を受けたネット証券のひとつにDMM 株(DMM.com証券)があります。ここでは「実在する選択肢の一例」として挙げているだけで、他社より有利だという評価ではありません。出金条件は各社が随時変更するため、必ず公式ページの最新の記載で確認してください。
受け取った売却代金を次に買うまで口座に置いておく場合、そのお金がどう扱われるかは「証券口座に入れたままのお金はどう扱われる?預り金・MRF・銀行連携(スイープ)の違いと守られ方」で確認できます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 売った当日に銀行へ振り込んでもらうことはできませんか
現物株の売却代金については、原則としてできません。代金が証券口座に入るのは受渡日だからです。どうしても当日に資金が必要な場合は、株の売却をあてにせず別の手段を考えるほうが安全です。
Q2. 受渡日は証券会社によって違いますか
国内の上場株式の受渡日は市場共通のルールなので、会社によって変わりません。違いが出るのは、出金依頼の締切時刻・着金までの日数・売却代金を次の買付に使えるタイミングといった、各社の運用部分です。
Q3. 年内の利益として計上したい場合、いつまでに売ればいいですか
受渡日がその年のうちに来る必要があるため、大納会当日に売っても間に合いません。年末は市場の休業日程も絡むので、各年の「最終売買日」を証券会社の案内で確認してください。NISAの枠の扱いも年またぎで変わることがあるので、新NISAの基本|つみたて投資枠と成長投資枠の違いをやさしく解説とあわせて確認すると安全です。
Q4. 買付代金の入金が受渡日に間に合わないとどうなりますか
不足金として扱われ、保有株が証券会社の判断で売却されたり、一定期間の取引制限がかかったりする場合があります。対応は各社の規定によるため、入金が遅れそうな時点で早めに問い合わせるのが現実的です。
Q5. 投資信託も株と同じ受渡日ですか
いいえ、投資信託は商品ごとに受渡日が定められており、国内株より長いものもあります。海外資産に投資するファンドでは日数が延びる傾向があります。商品ごとの違いはETFと投資信託の違い|価格の決まり方・買い方・コストで判断するを参考に、目論見書で個別に確認してください。
相談先まとめ
投資に関するトラブルや、出金できない・返金されないといった相談は、次の窓口が使えます。
- 消費者ホットライン(188):最寄りの消費生活センターにつながります
- 警察相談専用電話(#9110):詐欺被害の疑いがあるとき
- 法テラス:法的手続きの案内・弁護士費用の立替相談
- 日本弁護士連合会:各地の弁護士会の相談窓口
- 金融庁 金融サービス利用者相談室:金融商品取引業者に関する相談・無登録業者の確認
山崎から一言
受渡日は地味な事務のルールですが、知らないまま投資を始めると「売ったのにお金がない」という形で必ず一度はぶつかります。山崎正義が300万円を失った経験から言えるのは、お金の出入りの日付を把握できていない状態は、それ自体がリスクだということです。相場を読む練習よりも先に、自分の口座でいつ何が起きるのかを一度カレンダーに書き出してみてください。「即日出金できます」と言ってくる相手に会ったとき、その一手間が判断の助けになります。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の勧誘や投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。制度・手数料・受渡日の運用は変更されることがあるため、最新の内容は各証券会社および公的機関の公式情報でご確認ください。
山崎の副業相談室(LINE・無料)
友だち追加は無料で、いつでもブロックできます。いま届いている勧誘が過去の事例と一致していないか、一緒に確認しましょう。


