無登録業者の見分け方|金融庁の登録一覧で「商号・登録番号・業務の種類」を確かめる4ステップ

無登録業者の見分け方|金融庁の登録一覧で「商号・登録番号・業務の種類」を確かめる4ステップ

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SNSで知り合った人から「うちの会社で運用すれば毎月配当が出ます」と言われた。広告から入った投資グループで、有料の銘柄情報サービスを案内された。こういうときに、話の中身が本当かどうかを自分で判断するのはとても難しいです。

山崎正義は、投資で一発逆転を狙って300万円を失った経験があります。当時の自分は、相手の説明が筋が通っているかばかりを考えていて、「そもそもこの相手は、この仕事をしてよい登録を持っているのか」を一度も確認しませんでした。確認していれば、話を聞く前に止まれたはずです。

この記事では、金融庁が公開している登録業者の一覧と、警告書が出た無登録業者の一覧を使って、相手が無登録業者でないかを確かめる手順を4つのステップに整理します。FX会社に絞った確認手順はFX会社の選び方|金融庁の登録を自分で確認する手順つきで書いていますが、今回は株・ファンド・投資助言・暗号資産など、業務の種類ごとに見る一覧が違う点まで含めて扱います。

目次

結論:話の中身より先に「商号・登録番号・業務の種類」を照合する

先に結論をまとめます。

  • 投資の勧誘を受けたら、儲かるかどうかを考える前に、相手の正式な商号・登録番号・所在地を聞いて書き出す
  • 金融庁の「金融事業者一括検索」と業種ごとの一覧で、その会社が登録されているか、そして勧誘してきた業務の種類で登録されているかを確認する
  • あわせて、金融庁(財務局)が警告書を出した無登録業者の一覧も検索する。ただし、載っていないから安全という意味ではない
  • 登録があっても、登録業者の名前をかたる「なりすまし」がある。電話番号・URL・所在地まで一覧と一致するかを見る
  • 確認できない、答えをはぐらかされる、という時点でお金を動かさない。判断に迷ったら金融庁の相談窓口へ

勧誘の典型的な流れや、話の途中で出てくる言葉のパターンは投資詐欺の典型手口と見分け方にまとめています。この記事は、その中の「登録を確認する」部分を、一覧の使い方まで掘り下げた内容です。

すでに申し込んでしまった方、いま勧誘が届いている方へ。山崎の副業相談室(LINE・無料)では、届いているDMや契約の画面を送っていただければ、これまでに調査した事例と照合してお答えしています。返金・解約の進め方も個別にご案内します。友だち追加は無料で、いつでもブロックできます。

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そもそも「無登録業者」とは:業務ごとに必要な登録が違う

日本で、株やファンドなどの金融商品を売ったり、投資の助言をしたり、お客さんのお金を預かって運用したりするには、原則として金融庁(財務局)の登録が必要です。この登録を受けずに業務をしている者が「無登録業者」で、無登録での営業は法律で禁じられています。

見落としやすいのは、「登録」は業務の種類ごとに分かれているという点です。ある業務の登録を持っている会社でも、別の業務をしてよいとは限りません。代表的なものを表にまとめます。

勧誘の内容(例)必要な登録・届出の種類確認する一覧
株・投資信託・FXなどの売買の取り次ぎ金融商品取引業(第一種など)の登録金融商品取引業者の一覧
ファンドへの出資の募集金融商品取引業(第二種など)の登録金融商品取引業者の一覧
有料の銘柄情報・売買シグナルの配信、投資の助言投資助言・代理業の登録金融商品取引業者の一覧(業務の種別の欄)
お金を預かって代わりに運用する投資運用業の登録金融商品取引業者の一覧(業務の種別の欄)
暗号資産の売買・交換暗号資産交換業の登録暗号資産交換業者の一覧
お金を貸す貸金業の登録貸金業者の一覧

暗号資産については、2026年7月に金融商品取引法などの改正法が成立し、規制の枠組みを資金決済法から金融商品取引法へ移す方向で見直しが進んでいます。

また、海外に拠点がある業者でも、日本に住んでいる人を相手に勧誘するなら日本の登録が必要です。金融庁も、海外所在の無登録業者に警告書を出しています。「海外の会社なので日本の登録は関係ない」という説明は、確認をやめる理由になりません。

手順:金融庁の一覧で無登録業者かどうかを確かめる4ステップ

スマホでもできますが、一覧のファイルを開くステップはパソコンのほうが見やすいです。

ステップ1:相手の「正式な商号・所在地・登録番号・電話番号」を書き出す

最初にやるのは、検索の材料を集めることです。SNSのアカウント名やサービス名、担当者の名前だけでは一覧と照合できません。会社としての正式な名前(商号)を聞いてください。

金融商品取引業者であれば、ウェブサイトや契約書面に「関東財務局長(金商)第○○号」のような形で登録番号が書かれているのが一般的です。書き出す項目は次の4つです。

  • 正式な商号(「株式会社」「合同会社」なども含めて)
  • 本店の所在地
  • 登録番号(どこの財務局の、何の登録の、何番か)
  • 連絡に使われている電話番号・ウェブサイトのURL

ここで「会社名は教えられない」「登録番号は契約後に伝える」と言われたら、それ自体が大きな判断材料です。

ステップ2:「金融事業者一括検索」で商号や電話番号を検索する

金融庁は、免許・許可・登録などを受けている金融事業者をまとめて探せる「金融事業者一括検索」(search.fsa.go.jp)を公開しています。金融庁の注意喚起ページでも、名称や電話番号から登録業者かどうかを確認できる方法として案内されています。

ステップ1で書き出した商号を入れて検索します。見つからないときは、次の点を試してください。

  • 「株式会社」を外して、会社名の中心部分だけで検索する
  • アルファベットやカタカナの表記を変える(全角・半角、英語表記とカナ表記)
  • 商号ではなく、相手が使っている電話番号で検索する

それでも見つからなければ、「登録が確認できない相手」として扱います。見つからない理由を相手に聞いて納得する、という順番にしないでください。

ステップ3:業種ごとの一覧で「業務の種類」まで確認する

検索で名前が見つかっても、まだ終わりではありません。金融庁の「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」のページでは、金融商品取引業者、登録金融機関、暗号資産交換業者、貸金業者などの区分ごとに、PDFとExcelの一覧が公開されています。一覧の冒頭には「令和○年○月○日現在」と、いつ時点のデータかが書かれています。

ここで見るのは、相手が勧誘してきた業務と、登録されている業務の種類が合っているかです。たとえば次のようなずれがあれば、立ち止まってください。

  • 投資助言・代理業だけの登録なのに、「お金を預かって運用する」と言っている
  • 登録はあるが、登録番号・所在地・電話番号が、相手から聞いたものと一致しない
  • 一覧に載っているのは同じ名前の別の会社で、所在地がまったく違う

また、ファンドの勧誘でよく出てくるのが「適格機関投資家等特例業務」の届出です。これは「登録」ではなく「届出」で、出資を受けられる相手の範囲などに制限がある制度です。金融庁は、この届出をした者の中にも問題のある業者がいるとして、警告書の発出対象に含めています。「金融庁に届出済み」を「登録済み」と同じ意味で受け取らないようにしてください。

ステップ4:警告書が出た「無登録業者の一覧」も検索する

最後に、金融庁のページ「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」を開きます。ここには、平成22年1月以降に、無登録で金融商品取引業を行っているとして金融庁(財務局)が警告書を出した者の名称などが載っています。

一覧の区分内容ファイル
国内の無登録業者国内で無登録営業をしているとして警告書が出た者PDF・Excel・HTML版
海外所在の無登録業者海外に拠点を置きつつ、日本居住者に勧誘しているとして警告書が出た者PDF・Excel・HTML版
適格機関投資家等特例業務届出者届出者のうち、警告書が出た者PDF・Excel

パソコンなら「Ctrl」+「F」でページ内検索、スマホならHTML版を開いてブラウザのページ内検索を使います。アルファベットの名前は全角と半角の両方で検索するよう、金融庁のページでも案内されています。

ただし、金融庁自身が「掲載されていない者でも無登録営業に該当する行為を行っていることがあり得る」と注意しています。業者は名前を変えたり、新しいアカウントを作ったりできるので、このリストは「載っていたら危険」の確認であって、「載っていないから安全」の証明ではありません。安全かどうかの判断は、ステップ2・3で登録が確認できたかどうかで行います。

登録があっても安心できない3つのケース

4つのステップで登録が確認できた場合でも、次の3つには注意が必要です。

ケース1:登録業者の名前をかたる「なりすまし」

実在する登録業者の商号や登録番号をそのまま使い、別の電話番号やウェブサイトで勧誘する手口があります。一覧に名前があるので、ステップ2だけで確認を終えるとだまされてしまいます。

対策は、一覧に載っている所在地・電話番号と、相手が使っている連絡先が一致するかを確かめること。そして、相手から教えられた番号ではなく、自分で調べた公式の連絡先に問い合わせて「この担当者・この案内は御社のものか」を確認することです。金融庁の職員を名乗って投資を勧めてくる例も報告されていますが、金融庁は投資の勧誘をしません。

ケース2:SNSの「個人」が登録業者の関係者を名乗る

「大手証券会社に勤めている」「登録業者と提携している」と言う個人から、グループチャットや個別のメッセージで投資を持ちかけられるケースです。会社が登録を持っていることと、その人がその会社の業務として話していることは別の話です。個人の口座に振り込むよう言われた時点で、登録業者との正規の取引ではない可能性が高いと考えてください。

コピートレードやミラートレードの形をとる勧誘についてはコピートレード・ミラートレードは危険?仕組みと勧誘の見分け方で整理しています。

ケース3:登録はあるが、登録の範囲外のことを言っている

ステップ3で触れた「業務の種類のずれ」です。投資助言の登録で「必ず利益が出る」「元本は保証する」と説明する、ツールや情報の販売と称して実際は運用を代行する、といった形があります。登録は「その業務をしてよい」という許可であって、「その会社の商品が安全だ」という保証ではありません。登録の確認は入口で、商品のリスクは別に確認が必要です。

自動売買ツールの勧誘での例はFX自動売買ツールの勧誘が危険な理由で解説しています。

確認の結果をどう読むか:早見表

4つのステップの結果を、次の表に当てはめてください。

確認の結果読み方次の行動
商号・登録番号を教えてもらえない登録を確認させたくない理由がある可能性お金を動かさない。やり取りを保存しておく
一括検索で見つからない登録が確認できない相手契約・入金をしない。金融庁の相談窓口に情報提供
無登録業者の一覧に載っている警告書が出た相手連絡を止める。すでに入金していれば相談窓口と警察へ
登録はあるが、連絡先が一覧と違うなりすましの可能性自分で調べた公式の連絡先に問い合わせる
登録はあるが、業務の種類が合わない登録の範囲外の勧誘の可能性その業務の登録があるかを相手の会社に確認する
登録・連絡先・業務の種類がすべて一致入口の確認は通過商品のリスク・手数料・解約条件を書面で確認する

最後の行のとおり、すべて一致しても「入口を通過した」だけです。株式投資を始めるときに、口座選びから税金までどんな順番で考えるかは株式投資の始め方ロードマップにまとめています。

山崎の見解:「海外だから」「個人だから」は確認を止めさせる言葉

山崎正義がこれまで130件以上の副業・投資系の案件を調べてきた中で、登録の話になったとたんに出てくる説明には共通点がありました。

  • 「海外のライセンスを持っているので、日本の登録は必要ない」
  • 「会社ではなく個人として、仲間に教えているだけ」
  • 「金融庁に届出はしているので問題ない」

どれも、確認の手を止めさせるための言葉として働きます。説明そのものが正しいかどうかを議論する必要はありません。この記事の4ステップで登録が確認できなければ、それで判断は終わりにしてよいのです。

判断できないときこそ、中身ではなく登録という「形式」で判断する。これが、300万円を失った山崎がいま一番伝えたいことです。

よくある質問

Q1. 相手の会社が登録業者の一覧に載っていました。もう安心してよいですか。
入口の確認を通過しただけです。なりすましでないか(連絡先が一覧と一致するか)、勧誘の内容が登録された業務の範囲か、を確認したうえで、商品そのもののリスク・手数料・解約条件を書面で確かめてください。FXのように元本を超える損失が出る可能性がある商品の仕組みはFXとは?仕組み・レバレッジ・損失リスクを整理で解説しています。

Q2. 無登録業者の一覧に載っていなかったので、大丈夫ですか。
大丈夫とは言えません。金融庁も、掲載されていない者でも無登録営業をしている可能性があると注意しています。判断の軸は「無登録業者の一覧に載っていないか」ではなく、「登録業者の一覧で登録が確認できたか」です。

Q3. すでに無登録業者と思われる相手に入金してしまいました。
追加の入金を止め、やり取りの記録(メッセージ、振込の控え、サイトの画面)を保存したうえで、下の相談先に連絡してください。未公開株の売買など、無登録業者との一部の契約について効力を否定する規定もありますが、個別の事情で扱いが変わるので、弁護士などの専門家に相談するのが確実な方法です。なお、「被害金を取り戻します」と連絡してくる業者による二次被害にも注意してください。

Q4. 会社員が副業で投資をするときにも、同じ確認は必要ですか。
必要です。副業として投資を始める人ほど、「本業の合間に効率よく増やしたい」という気持ちにつけ込んだ勧誘を受けやすくなります。会社員が投資をするときに確認しておきたい就業規則や税金の話は株式投資は副業になる?会社員が確認することにまとめています。

困ったときの相談先

  • 消費者ホットライン(188):勧誘トラブル・契約全般の相談窓口
  • 警察相談専用電話(#9110):詐欺被害が疑われるとき
  • 法テラス:法的な手続きや費用の相談
  • 日本弁護士連合会:弁護士を探すとき
  • 金融庁 金融サービス利用者相談室(詐欺的な投資相談ダイヤル):0570-050588(平日10時〜17時)。ウェブでの情報提供は24時間受付。業者の登録確認や、無登録業者に関する情報提供

山崎から一言

登録の確認は、相手を疑うための作業ではなく、自分が話を聞いてよい相手かどうかの土俵を決める作業です。本当に登録している業者なら、商号や登録番号を聞かれて困ることはありません。

聞いて嫌な顔をされたら、それが答えです。10分の確認で、山崎のような遠回りをする人が一人でも減ればうれしいです。

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の勧誘や投資助言ではありません。記事中の制度・一覧の内容は2026年9月時点で確認したもので、変更される場合があります。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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