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こんにちは、YAMAZAKI JOB MEDIA編集長の山崎正義です。副業詐欺で300万円の借金を背負い、そこから復活する過程で130件以上の案件を調査してきました。
「婚活アドバイザー(仲人)なら、会社員のまま週末だけで始められる」という説明会や広告を見かけることが増えました。この記事では、婚活アドバイザーを副業で始めるときにどんなお金が、いつ、どれだけ出ていくのかと、加盟の契約書にサインする前に確かめることを整理します。
先に結論だけ言うと、この副業は「登録すればすぐ報酬が入る」タイプではなく、小さな結婚相談所を開業することです。初期費用と毎月の固定費が先に出ていき、会員が集まるまでは赤字が続くのがふつうの形です。
結論:婚活アドバイザーは「小さな開業」。固定費と解約条件を先に確かめる
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| どんな仕事? | 結婚相談所を開き、入会した会員にお相手の紹介・お見合いの調整・交際中の相談をする仕事。お金は会員から入会金・月会費・成婚料として受け取ります |
| どのくらい稼げる? | 会員数と成婚数しだいで、公的な統計はありません。金額は書かず、本文で「固定費を超えるのに何人の会員が要るか」を計算します |
| 始めるのに必要なもの | 相談所の連盟(会員データを共有するネットワーク)への加盟、面談できる場所、事業としての届出。加盟金・研修費などの初期費用がかかります |
| 気をつける点 | 加盟する側は「事業者」なので、消費者向けのクーリング・オフが使えないことが多い点。契約前に解約条件を書面で確かめます |
婚活アドバイザー(仲人)はどんな仕事?
婚活アドバイザーは、ひとりで相談所を名乗る形と、連盟(複数の相談所が会員情報を共有するネットワーク)に加盟して、ほかの相談所の会員ともお見合いを組めるようにする形があります。副業で始める人の多くは後者です。会員が自分の相談所にしかいないと、紹介できる相手が少なすぎるためです。
| やること | 中身 | かかる時間の目安 |
|---|---|---|
| 集客 | ホームページ・SNS・紹介で入会希望者を集める | 会員がゼロのうちは、いちばん時間を取られる作業 |
| 入会面談・契約 | 希望条件を聞き、独身証明書などの書類を確認し、契約書面を渡す | 1人あたり数時間 |
| お見合いの調整 | システムでお相手を探し、申し込み・日程調整・結果の連絡をする | 平日の夜にも連絡が入る |
| 交際中の相談 | 悩みを聞き、続けるか終えるかの判断を一緒に考える | 会員が増えるほど比例して増える |
山崎正義が8年間の副業経験から見ると、この仕事は「隙間時間でこなす作業」ではなく、会員の人生の大事な時期を預かる接客業です。本業の繁忙期に返信が止まると、会員からの信頼はすぐに落ちます。週に何時間を確保できるかを、加盟の前に決めておいてください。
どのくらい稼げる?固定費を超える会員数で考える
婚活アドバイザーの収入に公的な統計はなく、連盟の説明会で示される「平均年収」も、どの相談所を集計した数字かが分からないことがあります。そこで、自分の固定費を何人の会員で回収できるかという計算で見ます。下の数字はすべて計算の形を示すための仮の数字です。実際の額は、加盟を検討する連盟の資料で置き換えてください。
【仮の数字での計算例】
毎月の固定費(連盟の月会費+会員ごとの登録料+広告・場所代)=3万円
会員1人から入る月会費=1万円
→ 固定費を超えるのに必要な会員数=3人
→ 初期費用100万円を月会費だけで回収するには、会員10人の状態で約14か月(利益7万円÷月)
時給で考えるとさらに現実が見えます。会員10人を抱えて月に40時間を使い、手元に残るのが7万円なら、時給は約1,750円です。ただし会員が3人以下の時期は時給がほぼゼロで、成婚料が入る月だけ大きく増える、という波のある収入になります。

「成婚料が1件入れば初期費用はすぐ取り戻せる」という説明を聞いたら、成婚までに平均で何か月かかるのか、その間の固定費はいくらかを必ず聞いてください。
初期費用の内訳:何に、いつ払うのか
連盟によって名目や金額は違いますが、資料に出てくる費用はおおむね次のどれかに当てはまります。金額よりも先に「やめたときに返ってくるか」を1行ずつ確かめるのがポイントです。
| 費用の名目 | 払う時期 | 契約前に確かめること |
|---|---|---|
| 加盟金 | 契約時に一括 | 途中でやめたときに一部でも返金があるか |
| 研修費・開業サポート費 | 契約時、または研修の前 | 加盟金に含まれているのか、別払いなのか |
| 月会費(システム利用料) | 毎月 | 会員ゼロでも満額かかるか。最低契約期間があるか |
| 会員ごとの登録料 | 会員を登録するたび、または毎月 | 会員が増えると固定費も増える仕組みか |
| 成婚時の手数料 | 会員が成婚したとき | 自分の会員とほかの相談所の会員が成婚した場合の取り分 |
| 集客・広告の費用 | 任意、または必須のプラン | 連盟指定の広告プランへの加入が条件になっていないか |
分割払いや提携ローンをすすめられることもあります。分割にしても総額は変わらず、手数料の分だけ増えます。会員が集まらなくても返済は続くので、一括で払えない額なら、その時点で一度立ち止まるのが安全です。
始め方:説明会から最初の会員まで
| 手順 | やること |
|---|---|
| 1. 複数の連盟の資料を取り寄せる | 1社の説明会だけで決めない。費用の内訳を同じ表に並べて比べる |
| 2. 会社の就業規則を確認する | 副業が許可制か届出制か。顧客と直接契約する事業は、制限の対象になっていることがある |
| 3. 契約書と解約条件を持ち帰って読む | その場でサインしない。最低契約期間・違約金・返金の有無を確かめる |
| 4. 開業の手続き | 個人事業として続けるなら税務署へ開業届を出す。屋号・連絡先・面談場所を決める |
| 5. 会員向けの書面を整える | 会員と結ぶ契約は特定商取引法の規制を受けるので、書面と解約のルールを用意する(次の章) |
| 6. 集客を始める | 知人への紹介は、後の人間関係も考えて慎重に |
気をつける点:加盟するあなたと、会員とでルールが違う
加盟する側は「事業者」。クーリング・オフが使えないことが多い
連盟との加盟契約は、あなたが事業を始めるための契約です。特定商取引法のクーリング・オフや消費者契約法は、基本的に消費者を守るための仕組みなので、事業者として結ぶ加盟契約にはそのまま当てはまらないことが多いと考えておいてください。だからこそ、解約条件は契約前に確かめるしかありません。
ただし、「仕事を紹介するので収入になる」と言って研修や教材などを買わせる形は、特定商取引法の業務提供誘引販売取引に当たる可能性があり、その場合は書面を受け取ってから20日間のクーリング・オフが定められています。自分の契約がどちらに当たるか分からないときは、消費者ホットライン(188)に契約書を手元に置いて相談してください。
会員と結ぶ契約は特定商取引法の「特定継続的役務提供」
開業すると、今度はあなたが会員に対して守る側になります。結婚相手紹介サービスは、契約期間が2か月を超え、金額が5万円を超えるものが特定商取引法の「特定継続的役務提供」に当たります。主なルールは次のとおりです。
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 書面の交付 | 契約前に概要書面、契約時に契約書面を渡す |
| クーリング・オフ | 会員は法定の書面を受け取ってから8日以内なら契約を解除できる |
| 中途解約 | 8日を過ぎても会員は中途解約でき、相談所が請求できる額には上限がある(サービス開始前は3万円、開始後は提供済みの分の対価に、2万円か契約残額の2割のどちらか低い額を足した額まで) |
| 勧誘の禁止行為 | 事実と違う説明や、威迫して困惑させる勧誘は禁止 |
加盟する連盟が会員向けの契約書のひな形を用意していることが多いですが、内容に責任を持つのは開業したあなたです。詳しくは消費者庁の特定商取引法ガイドで確認してください。
個人情報の扱い
会員からは、独身証明書・収入証明・写真など、とくに慎重に扱うべき情報を預かります。自宅のパソコンや私物のスマホで管理する場合は、保管場所・パスワード・家族との共用を見直してください。漏えいは会員の信頼だけでなく、事業そのものを終わらせかねません。
こんな募集には応募しない
婚活アドバイザーの募集そのものが悪いわけではありません。ただ、副業の勧誘として次の特徴がそろっている場合は、山崎正義が300万円の被害を受けた頃から続く典型的な形に近いので、契約しないことをすすめます。
- 「会員は本部が紹介するので集客は不要」「月◯万円は確実」と収入を言い切る
- 説明会の当日中に契約すると割引、と決断を急がせる
- 費用の内訳を書面で出さず、総額だけを伝える
- 一括で払えないと言うと、提携ローンや借入を強くすすめる
- 解約条件を聞くと「やめる人はいない」とはぐらかす
副業全般で怪しい募集を見分ける方法は安全な副業の探し方に、過去に調べた案件の一覧は副業の検証まとめにまとめています。
税金と会社への届出
婚活アドバイザーの収入は、継続して事業として行うなら事業所得、規模が小さければ雑所得として申告するのが一般的です。会社員の場合、副業の所得(収入から経費を引いた額)が年20万円を超えると確定申告が必要になります。20万円以下でも住民税の申告は別に必要です。
開業した年は加盟金などで赤字になりやすいため、その赤字を給与と相殺できるかどうかが気になるところです。これは所得の区分で変わるので、副業の赤字は給与と相殺できるかの記事で確かめてください。
よくある質問
資格がなくても婚活アドバイザーになれますか?
結婚相手紹介サービスを始めるのに、国家資格は必要ありません。連盟や民間団体の認定資格はありますが、それがないと開業できないわけではありません。資格取得の費用が加盟の条件になっていないかは、資料で確かめてください。
加盟金は途中でやめたら返ってきますか?
連盟の規約しだいです。事業者として結ぶ契約なので、消費者向けのクーリング・オフが使えないことが多いと考え、返金の有無は契約前に書面で確認してください。
会社に知られずに始められますか?
住民税の通知などから知られることがあるうえ、相談所はホームページや連盟の検索で名前が出ます。就業規則を確認し、必要なら届け出てから始めるのが安全です。
会員がゼロでも月会費はかかりますか?
多くの連盟では、会員数に関係なく毎月の費用がかかる仕組みです。会員ゼロの期間が何か月続いても払えるかを、加盟前に計算してください。
知人を会員にしてもいいですか?
禁止されているわけではありませんが、お見合いがうまくいかなかったときに関係がこじれやすい点は覚えておいてください。契約は知人でも書面で結び、クーリング・オフや中途解約のルールを同じように説明します。
まとめ
- 婚活アドバイザーの副業は、結婚相談所を開業すること。初期費用と毎月の固定費が先に出ていく
- 稼げるかは「固定費を超える会員数」と「会員ゼロでも何か月払えるか」で考える
- 加盟する側は事業者なので、クーリング・オフが使えないことが多い。解約条件は契約前に書面で確かめる
- 開業後は会員に対して特定商取引法のルール(書面・8日間のクーリング・オフ・中途解約の上限)を守る側になる
- 収入の断定・即日契約・ローンのすすめがそろった勧誘には応じない
次に読むなら、初期費用をかけずに人のサポートを仕事にするオンラインアシスタントの始め方と時給の現実がおすすめです。
相談先まとめ
- ① 消費者ホットライン(188):契約・解約のトラブル全般
- ② 警察相談専用電話(#9110):脅しや強引な勧誘を受けたとき
- ③ 法テラス:契約書の内容を法律の専門家に確認したいとき
- ④ 日本弁護士連合会:お近くの弁護士会の法律相談
※本記事は2026年10月時点で確認できた公的機関の情報をもとにした一般的な解説であり、特定の連盟・団体を評価するものではありません。費用や契約条件は各連盟によって異なり、変更されることがあります。必ず最新の資料と契約書でご確認ください。
山崎から一言



婚活アドバイザーは、人の役に立てる手応えのある仕事です。だからこそ、「やりがい」の話で費用の話が後回しにならないように、まず数字と解約条件を紙に書き出してから決めてください。










