※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています。
こんにちは、YAMAZAKI JOB MEDIA編集長の山崎正義です。副業詐欺で300万円の借金を背負い、そこから地道な副業で立て直す過程で、130件以上の副業案件を調べてきました。空き地や駐車場の横に並んでいる鉄製の箱、レンタルコンテナ(屋外型のトランクルーム)。そのオーナーになって使用料を受け取る形が、「手間のかからない副業」「少額から始める土地活用」として紹介されることが増えています。
この記事では、「会社員の副業として成り立つのか」「広告に出ている利回りはどう読めばよいのか」「コンテナを置くときに法律の上で何を確かめるのか」の3点に答えます。根拠にしたのは、国土交通省がコンテナの取扱いについて自治体に示した通知と、東京都の建築の案内、国土交通省の運輸局によるトランクルームの説明、国税庁と消費者庁の公表です。
結論|利回りの数字より先に、「埋まるまでの期間」と「置いてよい土地か」を確かめる
| 項目 | 答え |
|---|---|
| どんな仕事? | 土地にコンテナを置いて区画ごとに貸し、利用者から使用料を受け取る。自分で運営する形と、運営会社に任せる形、運営会社が用意したコンテナに資金を出す形がある |
| どのくらい稼げる? | 個人オーナーの収入についての公的な統計はない。広告の利回りは区画がすべて埋まった前提のことが多いので、稼働率と費用を入れた計算は本文で示す |
| 始めるのに必要なもの | コンテナの購入と設置の費用(基礎工事を含む)、置く土地(自分の土地か借地)、建築確認の手続き。運営を任せるならその契約 |
| 気をつける点 | 土地に置いて倉庫として使い続けるコンテナは、建築基準法の「建築物」として扱われる。住居系の一部の用途地域では、貸し倉庫は原則として建てられない |
レンタルコンテナは、手元にあるものを使う副業ではなく、先にまとまったお金を払い、何年もかけて回収する投資に近い副業です。区画が埋まるまでには時間がかかり、そのあいだも費用は出ていきます。始める前に確かめることを、順番に並べるとこうなります。
| 順番 | 確かめること | 確かめる相手 |
|---|---|---|
| 1 | その土地にコンテナを倉庫として置いてよいか(用途地域・建築確認) | 土地のある市区町村の建築の窓口 |
| 2 | 区画が埋まらない期間も費用を払い続けられるか | 自分の家計 |
| 3 | 運営を任せるなら、賃料の見直しと途中でやめるときの条件 | 運営会社の契約書 |
| 4 | 固定資産税と所得の申告の扱い | 市区町村の固定資産税の窓口・税務署 |
どんな仕事?|オーナーの関わり方は3つに分かれる
レンタルコンテナのオーナーと言っても、どこまで自分で持ち、どこまで任せるかで、仕事の中身と負うリスクが変わります。
| 関わり方 | オーナーが用意するもの | お金の入り方 | オーナーが負うリスク |
|---|---|---|---|
| 自分で運営する | 土地・コンテナ・集客・契約・鍵と料金の管理 | 利用者からの使用料をそのまま受け取る | 空き区画、未払い、近所からの苦情、建物としての手続きのすべて |
| 運営を会社に任せる | 土地・コンテナ | 使用料から運営の手数料を引いた額、または一定の賃料(一括借上げ) | 空き区画(一括借上げでも賃料の見直しがある)、運営会社の経営 |
| 運営会社が用意したコンテナに資金を出す | 購入資金(土地は運営会社が借りることが多い) | 運営会社から支払われる賃料・分配 | 運営会社の経営、借地の契約の終了、売りたいときに買い手がいないこと |
会社員の副業として紹介されるのは、ほとんどが下の2つです。日々の手間は少なくなりますが、手間が少ないぶん、収入は運営会社の集客力と経営に左右されます。任せる相手の良し悪しが、そのまま自分の収入になる形です。
なお、「コンテナ投資」という言葉は、海上輸送用のコンテナを買って運送会社に貸す投資を指して使われることもあります。この記事で扱うのは、土地に置いて収納スペースとして貸すレンタルコンテナのほうです。
どのくらい稼げる?|表面利回りと実質利回りの差を自分で計算する
個人オーナーがいくら受け取っているかという公的な統計は見当たらないので、この記事では収入の金額を載せていません。代わりに、広告に出てくる「利回り」をどう読み直すかを示します。
広告の利回りの多くは表面利回りで、区画がすべて埋まった状態の年間の使用料を、コンテナの購入費で割ったものです。実際に手元に残るお金を見るには、空いている区画と、毎年かかる費用を引いた実質利回りに直す必要があります。
計算の式
表面利回り = 満室のときの年間使用料 ÷ 購入・設置の費用
実質利回り =(満室のときの年間使用料 × 稼働率 − 年間の費用)÷(購入・設置の費用 + 始めるときの諸費用)
年間の費用 = 運営の手数料 + 地代(借地の場合)+ 固定資産税 + 保険料 + 修繕・塗装の積立
計算例(数字はすべて説明のための仮のものです。実際の相場ではありません)
購入・設置の費用 500万円、諸費用 50万円、満室のときの年間使用料 90万円の場合
表面利回り = 90万円 ÷ 500万円 = 18%
稼働率70%、年間の費用(手数料・地代・税・保険・修繕)が合わせて30万円なら
実質利回り =(90万円 × 0.7 − 30万円)÷ 550万円 = 33万円 ÷ 550万円 = 6.0%
同じ物件でも、表面利回り18%と実質利回り6.0%では、元を取るまでの年数が大きく違います。上の例で、毎年33万円が残るとすれば、550万円を回収するのに約17年です。この式には、まだ入っていないものがあります。
- 区画が埋まるまでの期間:置いた初日から稼働率70%になるわけではありません。最初の数年は稼働率が低く、その間の費用は持ち出しになります
- やめるときの費用:借地の契約が終わったときや、土地を別の使い方にするときは、コンテナの撤去と基礎の解体、土地を元に戻す費用がかかります
- コンテナの傷み:鉄製の箱は、さびと雨漏りが避けられません。塗装と補修の費用は年数とともに増えます
- 使用料の値下げ:近くに新しいコンテナが並べば、空室を埋めるために値下げが必要になることがあります

広告の利回りを見たら、「それは満室のときの数字ですか」「稼働率が50%のときはいくら残りますか」と2つ聞いてください。答えが書面で出てこない話は、そこで止めて大丈夫です。
始め方|土地の確認から最初の契約まで
| 順番 | やること | 確かめる点 |
|---|---|---|
| 1 | 勤務先の就業規則を読む | 副業が禁止・許可制・届出制のどれか。不動産の貸付けを副業として扱うか |
| 2 | 土地の用途地域を調べる | 市区町村の窓口や公開されている都市計画の地図で、貸し倉庫を建てられる地域か |
| 3 | 建築の窓口に相談する | 建築確認の要否、基礎とコンテナの固定の方法、接する道路などの条件 |
| 4 | 収支を自分で計算する | 稼働率を50%・70%の2通りで実質利回りを出し、埋まるまでの持ち出しに耐えられるか |
| 5 | 運営の形を決める | 自分で運営するか、会社に任せるか。任せるなら複数社の契約書を比べる |
| 6 | 契約して設置する | 建築確認を受けたうえでの設置か。完了後の書類を受け取る |
| 7 | 記録を残す | 使用料・手数料・地代・税金・修繕の支払いを残す(確定申告で使う) |
順番の2から4は、お金を払わずに確かめられます。契約書に署名するのは、ここを通ってからにしてください。
気をつける点|建築確認・用途地域・固定資産税・倉庫業
1. 土地に置いて倉庫として使うコンテナは「建築物」になる
国土交通省は、平成16年の通知「コンテナを利用した建築物の取扱いについて(技術的助言)」で、コンテナを倉庫として置いて使い続ける例について、随時かつ任意に移動できないものは、その形と使われ方から建築基準法2条1号の建築物に当たるという考え方を示しています。平成26年には、こうしたコンテナの違反対策を徹底するよう求める通知も出ています。
東京都の案内でも、移動できない状態で置いて倉庫などに使い続けるコンテナは建築物として扱い、新しく置く場合は建築確認の申請が必要だと説明しています。よくある違反として挙げられているのは、適切な基礎がない、基礎とコンテナが適切に固定されていない、積み重ねたコンテナ同士が適切に接合されていない、といった構造の問題です。「置くだけなので手続きは要らない」という説明は、この考え方と合いません。
2. 住居系の一部の用途地域では、貸し倉庫は建てられない
建物は、用途地域ごとに建ててよい用途が決められています(建築基準法48条)。東京都の案内は、第一種低層住居専用地域・第二種低層住居専用地域・第一種中高層住居専用地域での貸し倉庫を、用途地域の違反の例として挙げています。住宅街の空き地なら置けるとは限りません。自分の土地でも、借りる土地でも、用途地域は契約の前に市区町村で確かめてください。
3. 建築物として扱われるコンテナは、固定資産税がかかることがある
固定資産税の「家屋」に当たるかどうかは、屋根と壁で外気と分けられているか(外気分断性)、土地に定着しているか(定着性)、物の保管などに使えるか(用途性)で判断されます。熊本市の案内では、基礎に固定されたコンテナでも、トランクルームなどとして一定の期間使われる見込みがあれば、定着性があるとみなすとしています。毎年の費用に固定資産税が入るかどうかは、置く場所の市区町村で確かめてください。
4. 「トランクルーム」を名乗る預かりサービスは、倉庫業の登録が要る
国土交通省中部運輸局は、トランクルームサービスを、倉庫業法により国土交通大臣の登録を受けた事業者が、家財などを所有者との寄託契約にもとづいて預かり、保管するサービスと説明しています。利用者には、「国土交通省認定マーク」と「倉庫業登録番号」の表示を確かめるよう呼びかけています。
区画を貸して、利用者が自分で荷物を出し入れするレンタルコンテナは、物を預かる寄託とは契約の形が違い、保管の責任は利用者の側に残ります。どちらに当たるかは契約の中身で決まるので、荷物の預かりや保管の補償まで引き受ける形にするなら、運輸局に確かめてください。利用者に保管の責任の範囲を伝える書き方も、契約書に入れておく必要があります。
5. 借地と一括借上げは、契約の終わり方を読む
運営会社が土地を借りてコンテナを置く形では、借地の契約が終われば、コンテナを動かすか撤去することになります。一括借上げで一定の賃料を受け取る形でも、契約書には賃料を見直す条項や、運営会社から途中で解約できる条項が入っていることがあります。「何年間、いくら」と言われても、その数字が契約書のどこに、どんな条件で書かれているかを確かめてください。
こんな募集には応募しない
レンタルコンテナは「土地がなくても始められる」「高い利回りが続く」という分かりやすさを使った勧誘と相性がよい副業です。次のどれかに当てはまったら、申し込みを止めてください。
- 利回りを「保証」「確実」と書く:利回りは稼働率と費用で動くものです。保証すると言うなら、その根拠と、運営会社が払えなくなったときにどうなるかを書面で確かめます
- 「置くだけなので建築確認は要らない」と言う:上で見たとおり、倉庫として置き続けるコンテナは建築物として扱われます。違反になれば是正を求められるのはオーナー側です
- 「数年後に同じ値段で買い戻す」と約束する:物を買わせて業者が預かり、運用益を払う形の契約(販売を伴う預託等取引)は、預託法で原則として禁止されています。似た形の約束を持ちかけられたら、契約の前に消費者ホットライン188に相談してください
- 「コンテナファンド」として出資を集めるのに、登録の確認ができない:事業への出資を募る勧誘は、金融商品取引業の登録が関わることがあります。金融庁の登録一覧で商号と登録番号を確かめます
- 今日中の契約を急がせる・セミナーの場で申込書を書かせる:数百万円の契約を、その場で決める理由はありません
出資を募る業者の登録の確かめ方は無登録業者の見分け方に、お金を払う前に確かめる点は副業詐欺の見分け方7つにまとめています。初期費用のかからない副業から探したい方は、安全な副業の探し方を先に読んでください。
税金と会社への届出|使用料は不動産所得と説明されることが多い
国税庁は、不動産所得を「土地や建物などの不動産の貸付け」などによる所得と説明しています(タックスアンサーNo.1370)。建築物として扱われるコンテナの区画を貸して使用料を受け取る形や、コンテナを運営会社に貸して賃料を受け取る形は、この不動産所得として説明されることが多くなっています。ただし、レンタルコンテナを名指しして区分を示した国税庁の公表は、この記事を書いた時点では確かめられませんでした。自分の契約の形を伝えて、税務署か税理士に確かめてください。
費用として差し引けるのは、運営の手数料、地代、固定資産税、保険料、修繕費、コンテナの減価償却費などです。減価償却の年数はコンテナの構造や扱いで変わるので、これも申告の前に確かめます。
給与を1か所から受け取っている会社員の方は、給与以外の所得が年20万円を超えると、所得税の確定申告が必要になります。20万円以下でも、住民税の申告は別に必要です。数え方は副業の確定申告と20万円ルールに、勤務先への伝わり方は住民税を普通徴収にしても副業が会社に伝わる5つのケースに書いています。不動産所得の赤字は給与と損益通算できる場合があり、その結果、住民税の金額から勤務先に気づかれることもあります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 土地を持っていなくても始められますか?
運営会社が借りた土地にコンテナを置き、オーナーは購入資金を出す形なら、土地がなくても始められます。その代わり、借地の契約が終わったときにどうなるか、運営会社が経営に行き詰まったときにどうなるかを、自分では決められません。契約書で、終わり方の条項を先に読んでください。
Q2. 表面利回りが高いのはなぜですか?
多くの場合、区画がすべて埋まった前提の数字で、運営の手数料・地代・税金・修繕の費用を引いていないからです。稼働率と年間の費用を入れて、実質利回りに直してから比べてください。
Q3. 自分の家の庭に1台置いて、近所の人に貸すのは大丈夫ですか?
1台でも、土地に置いて倉庫として使い続ければ、建築物として扱われる考え方は変わりません。住宅の敷地に置く場合も、用途地域と建築確認の扱いを市区町村の建築の窓口で確かめてください。
Q4. 途中でやめたくなったら、売れますか?
売れるかどうかは、買い手が見つかるかどうかで決まります。運営会社が買い取る約束をしていない限り、すぐに売れるとは限りません。買い取りの約束がある場合は、上で書いた預託法との関係も含めて、契約の前に確かめてください。
Q5. 開業届は出す必要がありますか?
不動産の貸付けが事業と言える規模なら出しますが、副業の規模なら開業届がなくても申告はできます。判断の目安は副業の開業届は出すべきかの記事にまとめています。
まとめ|「満室の利回り」ではなく「埋まるまでの持ち出し」で判断する
- レンタルコンテナのオーナーは、先にまとまったお金を払い、何年もかけて回収する投資に近い副業
- 広告の利回りは満室前提の表面利回りが多い。稼働率と年間の費用を入れて実質利回りに直す
- 土地に置いて倉庫として使うコンテナは建築物として扱われ、新しく置くなら建築確認が要る
- 第一種・第二種低層住居専用地域や第一種中高層住居専用地域では、貸し倉庫は原則として建てられない
- 固定資産税、借地の終わり方、一括借上げの賃料の見直しも費用とリスクに入れる
- 利回りの保証、建築確認は不要という説明、買い戻しの約束は、申し込みを止める合図
次に読むなら、同じように場所を貸して収入を得る自宅をレンタルスペースとして貸す副業の記事がおすすめです。大きなお金を払う前に、窓口で「ここでやってよいか」を確かめる順番が共通しています。
※本記事は、2026年10月時点で公開されている国土交通省「コンテナを利用した建築物の取扱いについて(技術的助言)」(平成16年)とその後の違反対策の通知、東京都の建築の案内、国土交通省中部運輸局「トランクルームの上手な利用法」、熊本市の固定資産税(家屋)の案内、国税庁タックスアンサー(No.1370)、消費者庁の預託法の案内をもとに、一般的な内容を整理したものです。建築確認の要否、用途地域、固定資産税、所得の区分は、土地・コンテナ・契約の形によって変わります。計算例の数字は説明のための仮のもので、実際の利回りや収入を示すものではありません。最終的な判断は、市区町村の建築と固定資産税の窓口・運輸局・税務署などにご確認ください。
山崎から一言



山崎が300万円を失ったときも、最初に見せられたのは高い利回りの数字でした。レンタルコンテナは実在する事業で、きちんと続けているオーナーもいます。ただ、その数字が満室のときのものか、何を引いたあとのものかで、意味はまったく変わります。市区町村の窓口に土地のことを聞くのも、自分で計算するのも、お金はかかりません。契約書に名前を書くのは、その2つが済んでからにしてください。










