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「米国株のほうが伸びると聞いたけれど、日本株と同じ感覚で買っていいのか分からない」——YAMAZAKI JOB MEDIA には、この段階で手が止まっているというご相談が届きます。
結論から書きます。米国株の売買そのものは日本株とほぼ同じ操作でできます。違うのは「動く時間」「お金の単位」「かかる費用の数」の3点です。この3つを押さえないまま始めると、寝ている間に約定していた・思ったより手取りが少ないという形でつまずきます。
とくに見落とされやすいのが3つ目です。米国株では、日本株にはない為替の費用が加わります。売買手数料だけを見て「安い」と判断すると、実際のコストを取り違えます。
筆者の山崎正義は、副業詐欺で300万円の借金を負い、返済を焦って投資に手を出した経験があります。仕組みから先に書くのは、そのためです。米国株は「成長市場だから儲かる」という話ではありません。値段が下がるときは日本株と同じように下がります。
この記事でわかること
- 米国株の取引時間(夏時間・冬時間・時間外取引)を日本時間で
- 円貨決済と外貨決済の違い、為替が損益に与える影響
- 3層に分かれる米国株のコスト構造
- 日本株と違う点(単元・値幅制限・配当・決済)の一覧
- 米国株をエサにした投資勧誘の見分け方
- 始める前のセルフチェック表とFAQ
前提:米国株は「日本の証券会社を通して買う外国の株」
米国株を買うために、アメリカの証券会社と契約する必要はありません。国内のネット証券に外国株式の取引口座を用意すれば、そこから注文を出せます。手続きの入口は日本株とほとんど変わりません。
ただし、買った先はアメリカの市場です。市場のルールも、取引に使う通貨も、日本の常識のままではありません。ここから先は、その「ずれ」を1つずつ確認していきます。なお、注文方法(成行・指値)の考え方そのものは日本株と共通なので、株の注文方法の基本|成行注文と指値注文の使い分けを先に読んでおくと理解が早いはずです。
① 取引時間:日本時間の夜中に動く
米国市場が開くのは、日本時間の夜です。しかもアメリカにはサマータイム(夏時間)があるため、年に2回、取引時間が1時間ずれます。
| 期間 | 通常の取引時間(日本時間) |
|---|---|
| 夏時間(3月第2日曜〜11月第1日曜) | 22:30 〜 翌 5:00 |
| 冬時間(標準時間) | 23:30 〜 翌 6:00 |
加えて、通常の取引時間の前後にプレマーケット(開場前)・アフターマーケット(閉場後)と呼ばれる時間外取引があります。ここでも売買はできますが、参加者が少なく値動きが荒くなりやすい時間帯です。取扱いの有無や対応時間は証券会社によって異なります。
実務上の意味はシンプルです。日本で働きながら米国株を持つなら、値動きの大半は自分が寝ている間に起きます。画面に張り付いて判断する前提の取引とは相性が悪い、ということでもあります。
② 為替:損益が「2階建て」になる
米国株はドルで取引されます。ここが日本株との最大の構造的な違いです。株価が動かなくても、為替が動けば円で見た資産額は変わります。
| 株価 | 為替(円とドル) | 円で見た結果 |
|---|---|---|
| 上がる | 円安(ドル高)に動く | 両方が味方になる |
| 上がる | 円高(ドル安)に動く | 株の利益が為替に削られる |
| 下がる | 円安(ドル高)に動く | 株の損失が為替で和らぐ |
| 下がる | 円高(ドル安)に動く | 両方が重なる |
米国株の損益は「株価の損益」と「為替の損益」の合計です。銘柄の分析が当たっても、円で見た成績が期待どおりにならないことがあるのは、この二層構造のためです。
円貨決済と外貨決済
注文画面では、支払い方法を選ぶ場面があります。
| 方式 | やること | 性質 |
|---|---|---|
| 円貨決済 | 円のまま注文し、証券会社が自動でドルに替える | 手間が少ない。両替のタイミングは自分で選べない |
| 外貨決済 | あらかじめ自分でドルを用意しておき、ドルで注文する | 両替のタイミングを選べる。手順は増える |
初心者がまず触れるのは円貨決済です。ただし、円貨決済でも為替の費用は発生しています。「両替した覚えがない」だけで、内部では両替が行われています。無料になっているわけではありません。
③ 手数料:3つの層に分かれている
米国株のコストは、日本株より層が多くなります。
| 層 | 内容 | いつ発生するか |
|---|---|---|
| 売買手数料 | 証券会社に支払う取引の手数料。約定代金に対する料率で、上限額が設けられていることが多い | 買うとき・売るとき |
| 為替手数料(為替スプレッド) | 円とドルを交換する際のコスト。1ドルあたり◯銭という形で示されることが多い | 円→ドル、ドル→円の両方向 |
| 現地の取引関連費用 | 売却時に現地でかかる規制関連の費用など。少額だが存在する | 主に売るとき |
見落とされやすいのは2つ目です。「米国株の売買手数料が無料」という案内があっても、為替手数料は別に発生することがあります。コストを比べるときは、売買手数料だけでなく往復の為替コストまで含めて見る必要があります。
日本株と違う点のまとめ
| 項目 | 日本株 | 米国株 |
|---|---|---|
| 売買の単位 | 単元株制度(多くは100株単位) | 1株から買える |
| 銘柄の識別 | 4桁の銘柄コード | アルファベットのティッカーシンボル |
| 1日の値動きの制限 | 値幅制限(ストップ高・ストップ安)がある | 日本のような一律の値幅制限はない。急変時に売買を一時停止する仕組みはある |
| 配当の頻度 | 年1〜2回が多い | 四半期ごとの企業が多い |
| 株主優待 | 制度として広く存在する | 一般的ではない |
| 配当への課税 | 国内で課税 | 米国で源泉徴収されたうえ、国内でも課税される(二重課税) |
「1株から買える」は、米国株の入りやすさとして語られがちな点です。ただし1株の株価が数百ドルという銘柄も珍しくないため、少額で始められるかどうかは銘柄次第です。「単位が小さい=安い」ではありません。
また、値幅制限がないことは覚えておく価値があります。日本株では1日の下落幅に歯止めがありますが、米国株にはその一律の歯止めがありません。寝ている間に取引されることと合わせて考えると、値動きの管理は日本株より難しくなります。
【
税金の入口だけ押さえておく
米国株の配当金は、まず米国で源泉徴収され、その残りに対して日本でも課税されるという流れになります。同じ配当に2か国が課税する状態です。これを調整する仕組みとして、確定申告による外国税額控除があります。
注意したいのはNISA口座の場合です。国内では非課税になりますが、米国で引かれる分はそのまま残り、非課税である以上は外国税額控除の対象にもなりません。「NISAなら税金がゼロ」は、米国株の配当については当てはまりません。
山崎の見解:夜中に動く市場との付き合い方
副業歴8年・130件以上の案件を調査してきた立場から言えるのは、米国株の最大の論点は銘柄選びではなく、生活との折り合いだということです。
市場が動くのは日本時間の深夜です。会社員が値動きを追おうとすれば、睡眠を削ることになります。山崎正義は、借金を早く返したい時期に相場を夜通し見ていたことがありますが、翌日の本業の判断力が落ち、結果的に収入の土台を削っていました。投資で取り返そうとして、稼ぐ力そのものを削るのは本末転倒です。
「夜中に見なくても成立する持ち方かどうか」——米国株を検討するなら、銘柄より先に、この問いに答えられる状態をつくることをおすすめします。
山崎の注意喚起:「米国株」をエサにした勧誘
米国株は、勧誘の話材としても使われます。海外の話は読者が検証しにくく、「日本ではまだ知られていない」という文脈をつくりやすいためです。
| よくある接触 | 危険と考えられる理由 | 取るべき対応 |
|---|---|---|
| SNSで「米国の未公開株・IPO前の株を特別に買える」と持ちかけられる | 未公開株の勧誘は、無登録業者による詐欺の手口として繰り返し注意喚起されている領域です | 取り合わない。金融庁の無登録業者の公表情報を確認する |
| 「米国株は右肩上がりだから負けない」と説明される | 過去の傾向であって将来の保証ではありません。断定的な判断の提供にあたる可能性があります | 説明した相手が登録業者かを確認する |
| 海外の取引所・アプリへの入金を指示される | 国内の登録を受けていない業者の場合、資金の回収がきわめて困難になり得ます | 入金しない。国内の登録業者かを確認する |
| 「為替でも儲かる」と証拠金取引に誘導される | 現物株の話から、仕組みもリスクも異なるレバレッジ取引へ話をすり替える構図です | 別物として扱う。同じ判断で乗らない |
| ドル建ての利益画面を見せられる | 画面は加工が可能です。円換算後・手数料控除後の数字でない可能性もあります | 他人の成績を判断根拠にしない |
断定はできませんが、「海外だから有利」という説明が出てきた時点で、いったん距離を取るのが安全です。国内の証券会社を通せば、米国株は誰でも普通に買えます。特別なルートを名乗る必要は、そもそもありません。
| 確認項目 | チェックの観点 |
|---|---|
| 取引時間を把握したか | 夏時間・冬時間で1時間ずれることを理解しているか |
| 夜中に約定しても許容できるか | 睡眠中の値動きを引き受ける前提になっているか |
| 為替の影響を理解したか | 株価が上がっても円で減ることがあると分かっているか |
| 往復のコストを計算したか | 売買手数料だけでなく、為替コストも含めて見たか |
| 値幅制限がないことを承知したか | 1日の下落に一律の歯止めがない前提か |
| 配当の二重課税を知っているか | 「NISAなら全部非課税」と誤解していないか |
| 誰かに勧められて決めていないか | 自分の言葉で理由を説明できるか |
口座を開く先を選ぶ段階の方へ
米国株は、証券会社によって取扱銘柄数・手数料体系・為替コスト・時間外取引の対応が異なります。たとえば日本株と米国株をひとつのアプリで扱える証券会社のひとつに、DMM.com証券の「DMM 株」があります。各社で条件が違うため、ご自身が買いたい銘柄を扱っているか、往復のコストがどうなるかを並べて確認してください。本記事は特定の証券会社を推奨するものではありません。
口座の種類そのもの(特定口座・一般口座・NISA口座)で迷っている場合は、証券口座の選び方入門|特定口座・一般口座・NISA口座の違いを先にご覧ください。
米国株で利益が出たときの税金の扱いは米国株の税金で整理しています。
米国株を含めた学ぶ順番の全体像は株式投資の始め方ロードマップにあります。
米国株の売買手数料や為替コストを国内株と並べて確認したい場合は、株の売買手数料の仕組みもあわせて読んでみてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 日本時間の昼間に米国株を注文できますか?
多くの証券会社では、取引時間外でも注文を受け付け、次の取引時間に取り次ぐ運用になっています。ただし受付時間や、指定できる注文方法に制限がある場合があります。夜間に約定する前提になるため、指値で価格を決めておくほうが管理しやすいと考える方が多いようです。
Q2. 円貨決済と外貨決済、初心者はどちらがよいですか?
一般論として、手順が少ない円貨決済のほうが始めやすいと言えます。外貨決済は両替のタイミングを自分で選べる反面、ドルの管理という作業が増えます。どちらであっても為替コストは発生するため、「外貨決済にすれば無料」ということではありません。
Q3. 米国株は少額から始められますか?
1株単位で買えるため、日本株のように単元(多くは100株)をそろえる必要はありません。ただし1株あたりの株価は銘柄によって大きく異なり、数百ドルの銘柄もあります。「1株から買える」ことと「少額で買える」ことは別の話です。
Q4. 為替が不安なので、円高になるまで待ったほうがよいですか?
為替の先行きを事前に当てる方法はありません。当サイトとして「今が買い時」「待つべき」といった判断を示すことはできません。一般的な考え方として、購入時期を分散させることで平均的な為替水準に近づける、という手法が知られています。ご自身の資金計画に照らして判断してください。
Q5. 米国株の情報はどこで確認すればよいですか?
まずは取引する証券会社が提供する銘柄情報や、企業自身が公開している開示資料が基本になります。SNSや動画で流れてくる個人の推奨は、その人が何で収益を得ているのかが見えません。対価を得て個別銘柄の売買を助言する行為は登録が必要な領域とされているため、無登録の発信を判断根拠にしないほうが安全です。
困ったときの相談先
| 窓口 | 内容 |
|---|---|
| 消費者ホットライン(188) | 契約トラブル・勧誘トラブル全般の相談窓口 |
| 警察相談専用電話(#9110) | 詐欺被害の疑いがある場合の相談 |
| 法テラス | 法的トラブルの情報提供・弁護士費用の立替制度 |
| 日本弁護士連合会 | 弁護士会の相談窓口の案内 |
| 金融庁 金融サービス利用者相談室 | 無登録業者の疑い・金融商品に関する相談 |
山崎から一言
米国株の話は、たいてい「どの銘柄が伸びるか」から始まります。ですが実際につまずくのは、時間・通貨・費用という、地味な3つの前提のほうです。
山崎正義は、300万円を失ったあと、知らない仕組みに知らないまま乗ることの怖さを学びました。海外の市場を扱うということは、自分が確認できない範囲が増えるということでもあります。だからこそ、確認できる部分——取引時間、為替、コスト——だけは自分で説明できる状態にしてから始めてください。急ぐ必要はありません。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の勧誘や投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。また、取引時間・手数料・税制・各社のサービス内容は変更される場合があります。実際のお取引にあたっては、金融庁など公的機関の最新の公表情報および、ご利用の証券会社の案内をご確認ください。
副業や投資で「騙されたかも」と思った時の相談先
もし契約後に「説明と違った」「返金してもらえない」「高額な追加請求を受けた」など、不安やトラブルを感じた場合は、一人で抱え込まず公的機関へ相談することも大切です。
① 消費者ホットライン(188)
副業や情報商材、投資トラブルなどの相談窓口です。
② 警察庁(#9110)
詐欺や悪質な勧誘、金銭被害が疑われる場合は警察相談専用電話「#9110」が利用できます。

③ 法テラス
弁護士費用や法的手続きについて相談できる公的機関です。

④ 日本弁護士連合会
契約トラブルや返金問題など、弁護士への相談先を探せます。

⑤ 金融庁
投資案件やFX業者などについては、金融庁の登録業者一覧を確認しておくことをおすすめします。
山崎から一言
副業や投資案件で被害を受けた場合、「自分が悪い」と思い込んで誰にも相談しない方が少なくありません。
しかし、早い段階で相談することで返金や解決につながるケースもあります。
少しでも違和感を覚えたら、一人で抱え込まず公的機関や専門家へ相談してみてください。
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副業トラブルで300万円の借金を経験し、地道な努力で完全復活した会社員です。
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