せどりと転売の違いは?違法になる5つのケースと古物商許可のライン

せどりと転売の違いは?違法になる5つのケースと古物商許可のライン

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています。

こんにちは、YAMAZAKI JOB MEDIA編集長の山崎正義です。副業詐欺で300万円の借金を背負い、そこから復活する過程で130件以上の案件を調査してきました。「この案件、怪しいかも」と思って調べに来た方は、山崎の副業相談室(LINE・無料)に案件名を送ってもらえれば、記事より早く直接お答えできます。

「せどりは合法で、転売は違法なんですよね?」——読者の方からいちばん多く届く質問のひとつです。結論を先に書くと、この理解は正しくありません。せどりも転売も、法律上の区別がある言葉ではないからです。

実際に違法かどうかを分けているのは呼び方ではなく、「何を売るか」「どういう資格・許可で売るか」「利益をどう申告するか」の3点です。ここを取り違えたまま始めてしまうと、本人は真面目にやっているつもりでも、無許可営業や無申告という形で足をすくわれます。

この記事では、副業歴8年・130件以上の調査経験から、言葉の整理と「違法になる線」を法律ごとに切り分けて解説します。なお、本記事は公開されている法令・公的機関の情報を整理したものであり、個別の取引が違法かどうかの法的判断ではありません。判断に迷う取引は、必ず所轄の警察署(古物担当)や税務署、弁護士などの専門窓口で確認してください。

この記事でわかること

  • せどりと転売という言葉が、法律上どう扱われているか
  • 明確に違法になる代表的な5つのケース
  • 古物商許可が必要になるライン(不用品販売との境目)
  • 違法ではないが危ない「グレーの領域」の見分け方
  • 始める前に確認したいセルフチェック7項目
  • 「転売で月◯万円」と誘う高額スクールとの距離の取り方
目次

結論|「せどり=合法・転売=違法」ではない。分かれ目は3つだけ

まず前提を揃えます。安く買ったものを高く売る行為そのものは、商売の基本形であって違法ではありません。小売店も卸売業者も、構造としては同じことをしています。

では何が違法になるのか。山崎正義が調べた範囲では、副業レベルの物販が法に触れるパターンは、次の3つのどれかに必ず当てはまります。

分かれ目 問われる法律の例 典型的な失敗
① 何を売るか(商品の種類) チケット不正転売禁止法/酒税法/医薬品医療機器等法(薬機法)/商標法・著作権法/食品衛生法 ライブチケットの高値転売、輸入化粧品の販売、偽ブランド品の販売
② どういう資格・許可で売るか 古物営業法 中古品を繰り返し仕入れて売っているのに古物商許可がない
③ 利益をどう申告するか 所得税法・地方税法 継続的に売れているのに確定申告をしていない

逆に言えば、この3つをクリアしていれば、せどりと呼ぼうが転売と呼ぼうが、それは普通の商売です。「転売」という言葉に感じる後ろめたさと、法的な違法性は別物として切り分けてください。

せどりと転売の違いを、言葉の使われ方から整理する

法律上の定義はありませんが、実務やネット上での使われ方には、ゆるやかな傾向があります。混乱を避けるために整理しておきます。

言葉 一般的な使われ方 ニュアンス
せどり 古書店やリサイクル店などで相場より安い商品を見つけて仕入れ、別の市場で売る 「目利き」に重きを置いた呼び方。もともとは古書業界の用語
転売 買ったものを他人に売る行為全般 中立な言葉だが、限定品の買い占めと結びついて否定的に使われることが多い
物販・小売 仕入れて売る事業全般 事業として継続する前提の呼び方
不用品販売 自分が使っていたものを手放す そもそも仕入れがないので、商売とは別のもの

重要なのは、いちばん下の「不用品販売」だけが性質のまったく違う行為だという点です。ここから一歩踏み出して「売るために買う」に変わった瞬間から、後述する許可や申告の話が自分ごとになります。この境目についてはメルカリ物販の始め方と仕入れで失敗しないコツでも、手取りの計算とあわせて整理しています。

違法になる代表的な5つのケース

ここからが本題です。副業で物販に取り組む人がぶつかりやすい順に並べました。

ケース 関係する法律 危険度
① チケットの高値転売 チケット不正転売禁止法 高(意図せず触れやすい)
② 無許可での中古品の反復転売 古物営業法 高(自覚がないまま該当しやすい)
③ 酒・医薬品・化粧品などの無許可販売 酒税法/薬機法ほか 中(扱う人は限られるが重い)
④ 偽ブランド品・海賊版の販売 商標法/著作権法 高(知らずに仕入れる事故がある)
⑤ 継続的な利益の無申告 所得税法・地方税法 高(もっとも件数が多い)

① チケットの高値転売(チケット不正転売禁止法)

2019年に施行されたいわゆるチケット不正転売禁止法では、興行主が同意していない有償譲渡のうち、一定の条件を満たすチケット(特定興行入場券)を、定価を超える価格で反復継続して転売する行為などが禁止されています。禁止されるのは転売そのものだけでなく、転売する目的でチケットを譲り受ける行為も含まれます。

「1枚だけ余ったから」という個人の譲渡がすべて対象になるわけではありませんが、定価超えで売ることを前提に集める行為は、明確に線の向こう側です。行けなくなったチケットは、公式のリセールを使うのが安全側の判断になります。

② 無許可での中古品の反復転売(古物営業法)

副業の物販でもっとも見落とされているのがここです。古物営業法では、古物(一度使用された物品や、使用のために取引された未使用品など)を売買する営業を行う場合、営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可(古物商許可)が必要とされています。申請の窓口は所轄の警察署です。

ポイントは「未使用でも古物にあたる場合がある」ことです。誰かが小売店で購入した新品未開封品を買い取って売る場合、それは新品ではなく古物として扱われるのが一般的な理解です。「新品しか扱わないから許可は不要」という説明は、この点で不正確なことがあります。

無許可で古物営業を行った場合には罰則が定められています。「知らなかった」は理由になりません。迷ったら、仕入れを始める前に所轄警察署の生活安全課(古物担当)へ電話で確認するのがいちばん確実です。

③ 酒・医薬品・化粧品などの無許可販売

商品の種類によっては、古物商許可とはまったく別の許可・免許が必要になります。

商品 必要になりうるもの 注意点
酒類 酒類販売業免許(通信販売なら通信販売酒類小売業免許) フリマアプリで継続的に売ると免許の問題が生じうる
医薬品 薬局・店舗販売業などの許可 個人輸入した医薬品の転売は認められていない
化粧品(海外から輸入して販売) 製造販売業許可など 「海外コスメを仕入れて売る」は難易度が高い
手作り食品 食品衛生法上の営業許可 自宅キッチンでの製造は原則不可

「フリマアプリで売れているから大丈夫」は根拠になりません。プラットフォームが出品を止めていないことと、法律上許されていることは別です。

④ 偽ブランド品・海賊版の販売(商標法・著作権法)

偽ブランド品の販売は商標権の侵害にあたり、海賊版のソフトやコンテンツの販売は著作権の侵害にあたります。悪意がある場合はもちろんですが、副業で怖いのは「知らずに仕入れてしまう」事故のほうです。

相場より極端に安いブランド品、正規の流通経路が説明できない海外仕入れ、ノーブランド品にロゴだけ付いた商品——このあたりは避けるのが無難です。仕入れ先が信用できるかどうかが、そのまま自分の法的リスクになります。

⑤ 継続的な利益の無申告(所得税法・地方税法)

件数としてはこれがもっとも多い落とし穴です。仕入れて売る行為を継続して利益が出ていれば、その利益は課税の対象になります。会社員の方は、副業の所得が年間20万円を超えると原則として確定申告が必要です(20万円以下でも住民税の申告は必要になる点に注意してください)。

一方、自分が使っていた家具や衣類などの生活用動産を売った場合は、原則として課税されません。ただし1個あたり30万円を超える貴金属・美術品などは例外扱いになります。詳しい線引きは副業の確定申告入門|「20万円ルール」の正しい意味にまとめました。

古物商許可が必要になるのはどこからか

いちばん質問が多いところなので、判断の目安を表にしました。最終判断は所轄警察署の回答が正ですが、相談する前の整理には使えます。

やっていること 古物商許可 考え方
自分が使っていた不用品を売る 原則不要 仕入れがないため営業にあたらない
家族の不用品を預かって売る ケースによる 反復・継続して行うなら要確認
中古品を仕入れて売る(反復・継続) 必要 典型的な古物営業
他人が買った新品未開封品を買い取って売る 必要になりうる 「未使用品」でも古物にあたりうる
メーカー・正規卸から新品を仕入れて売る 原則不要 古物にあたらない。ただし商品の種類ごとの許可は別途必要

ここで注目してほしいのは、いちばん下の行です。正規の卸から新品を仕入れる形は、古物営業法の論点を回避できます。初心者ほど中古品のせどりから入りがちですが、許可・真贋・状態説明といった論点をまとめて減らせるという意味では、卸仕入れのほうがむしろ入口の管理はしやすいと山崎は考えています。

違法ではないが危ない「グレーの領域」

法律に触れていなくても、続けられなくなる形があります。ここを混同すると「違法じゃないからいい」という危険な判断につながります。

買い占め・限定品の高値転売

チケット以外の一般商品の高値転売は、多くの場合それ自体を禁じる法律はありません。ただし社会的な批判は強く、メーカーやプラットフォームが個別に規制を強めています。生活必需品などは、緊急時に国民生活安定緊急措置法に基づく転売規制がかけられた例もあります。「今は合法」が続く保証はないジャンルだと理解しておくべきです。

無在庫転売

手元にない商品を先に出品し、売れてから仕入れる方式です。多くのフリマアプリ・モールが規約で禁止しており、違法かどうか以前にアカウント停止で事業ごと消えるリスクがあります。仕入れられなかったときのキャンセルは、取引相手にも迷惑がかかります。

「稼げる転売手法」を売る高額スクール

山崎正義が130件以上を調査してきたなかで、物販ジャンルは正規の商売と高額商材の勧誘がもっとも近い距離で混ざっている領域です。「利益が出る商品リストを渡す」「ツールで自動的にリサーチできる」という売り方には、収益保証に近い表現が混ざりやすい傾向があります。実際の構造は物販スクールの実態と選び方で分析しました。判断に迷ったときの一般的なチェック観点は副業詐欺の見分け方7つのチェックポイントにまとめています。

始める前のセルフチェック7項目

仕入れの1件目を買う前に、次の7つを紙に書き出して埋めてみてください。埋まらない欄がある状態で始めるのは、判断材料が足りていないというサインです。

# 確認すること 埋まらないときの対応
1 扱う商品は中古か新品か。仕入れ元はどこか 仕入れ元が説明できないものは買わない
2 古物商許可が必要な形か 所轄警察署の古物担当に電話で確認
3 商品固有の許可・免許が要るジャンルではないか 酒・医薬品・化粧品・食品は最初に外す
4 真贋の判断が自分にできるか できないブランド品は扱わない
5 売る場所の規約に違反していないか 無在庫・複数アカウントは避ける
6 年間の利益見込みと申告の準備 売上と経費を最初の1件から記録する
7 売れ残ったときにいくら損するか この金額を許容できないなら数量を減らす

安全側に寄せた仕入れの考え方

当サイトが紹介するのは、調査基準7項目に照らして問題が見当たらないと判断したサービスだけです。そのうえで、物販を始める人に山崎が最初に勧めるのは「情報を買う」ことではなく「仕入れ経路を正規化する」ことです。

具体的には、事業者向けの卸売サイトのように、誰から買ったかを説明できる経路を使うことです。正規の卸から新品を仕入れる形であれば、古物営業法の論点と真贋の論点を同時に減らせます。国内の代表的な卸売サイトのひとつがNETSEA(ネッシー)で、会員登録をすると卸価格や取引条件を確認できます。まずは相場を見るだけでも、「利益が出る商品リスト」を数十万円で買う必要がないことがわかるはずです。

なお、卸サイトを使えば必ず利益が出るという話ではありません。売れる価格で売れるかどうかは、あくまで自分のリサーチ次第です。仕入れ判断そのものを他人に外注しようとした瞬間に、高額商材の射程に入ります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 自分の不用品をメルカリで売るのに、古物商許可は必要ですか?

自分が使っていたものを手放すだけであれば、原則として不要とされています。許可の話が出てくるのは、売るために仕入れる段階からです。

Q2. 新品だけを扱えば古物商許可は不要ですか?

「新品」の意味によります。メーカーや正規の卸から仕入れた新品であれば古物にあたりませんが、他人が一度購入した未使用品を買い取って売る場合は古物として扱われうるため、必要になる可能性があります。判断に迷う形は所轄警察署に確認してください。

Q3. 年に数回売る程度でも確定申告が必要ですか?

生活用動産(自分が使っていた家具・衣類など)の売却は原則非課税です。一方で、売るために仕入れたものの利益は課税対象になります。会社員の方は副業の所得が20万円を超えると原則として確定申告が必要で、20万円以下でも住民税の申告は必要です。

Q4. 限定品を定価より高く売ったら違法ですか?

チケットなど個別の法律で規制されているものを除き、それ自体を禁じる法律は多くありません。ただしプラットフォームの規約違反になることはあり、社会的な批判も強い領域です。「違法でない=安全に続けられる」ではない点に注意してください。

Q5. 「無在庫転売なら在庫リスクがない」と勧められました。やってよいですか?

山崎は勧めません。多くのプラットフォームが規約で禁止しており、アカウント停止のリスクを抱えたまま続けることになります。在庫リスクを消す代わりに、事業そのものを失うリスクを取っている構造です。

Q6. 「利益が出る商品リスト」を売る講座は違法ですか?

情報を販売すること自体は違法ではありません。ただし「必ず利益が出る」「誰でも同じ結果になる」といった表現が伴う場合、景品表示法や特定商取引法の観点で問題が指摘される可能性があります。契約前に、特定商取引法に基づく表記と返金条件を必ず確認してください。

相談先まとめ

窓口 連絡先 相談できること
消費者ホットライン 188 契約トラブル・解約・返金の相談
警察相談専用電話 #9110 詐欺の疑い、古物商許可の窓口案内
法テラス 0570-078374 法的トラブルの相談先の紹介
日本弁護士連合会 各地の弁護士会 弁護士による個別相談
税務署 所轄の税務署 確定申告・所得区分の相談

そのほか、当サイトで調査した個別案件は副業検証まとめに、始め方の全体像は安全な副業の探し方に整理しています。

山崎から一言

「せどりは合法、転売は違法」という覚え方は、いちばん危ない覚え方です。呼び方を変えても、無許可なら無許可、無申告なら無申告のままだからです。

山崎正義が300万円の被害を受けた頃から変わらないのは、「グレーな部分を確認しないまま走り出した人」から順に躓いていくという点です。逆に言えば、許可・商品ジャンル・申告の3つを最初に潰しておけば、物販は地道に続けられる副業になります。

確認先はどれも無料です。仕入れの1件目を買う前の30分を、警察署と税務署への電話に使ってください。それが、いちばん安い保険になります。

※本記事は公開情報の整理であり、個別の取引に対する法的助言ではありません。実際の判断は、所轄の行政窓口・税務署・弁護士等の専門家にご確認ください。

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